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パーゴの夏休み2026〜はじめてのフライフィッシング〜
「ヤリ、夏休みにフライフィッシングやってみない?」
8月のある日、隣に座る社長からそんな提案をされた。
もともと釣りには興味があったので「釣りですか?あ、はい……行きます!」と思わず2つ返事で参加することに。実はこれ、パーゴワークスのアンバサダーで水道橋のバー「Base Camp」店主・A-sukeさん提案の企画だった。
場所はハイカーにはお馴染み、広河原。南アルプスの登山口として有名だが、今回は広河原にベースキャンプを張って釣りに専念するスケジュール。2日間じっくり川と魚に向き合うことになった。
参加メンバーはA-sukeさん、パーゴワークス社長の斎藤、そして入社4ヶ月目(ロケ当時)の私、ヤリ。
始める前は「釣り」というひと括りで考えていたけれど、やってみるとフライフィッシングは想像以上に頭を使う。そして自然をよく見る遊びで、本当に奥深い⋯⋯
今回はそんな魅力だらけのフライフィッシングをA-sukeさんに教えてもらった夏休みの様子をお届けします!

スケジュールは、広河原小屋にベースを張り、野呂川で釣りをするという流れ。初日はオフィスで毛鉤(けばり)巻きをした後、山梨県南アルプス市の広河原を目指して車で出発。市営芦安駐車場からは相乗りタクシーでベースとなる広河原山荘へ。2日目は朝7時から11時まで釣りをして、12時発広河原のバスで芦安駐車場に戻った。
毛鉤を自分で巻いてみる
初日は朝9時にパーゴワークスのオフィスに集合。
まずは自分で毛鉤を巻こう!ということで、ここでA-sukeさんから毛鉤の巻き方を教えていただく。とはいえ毛鉤って何?どんな材料で、どうやって巻くのかすらわからない。そもそも素人が毛鉤なんて巻けるの????
不安になってもしょうがないので、頭の中を空っぽにして素直に教わっていった。

毛鉤とは、鳥の羽や動物の毛、糸などを使って、魚が食べる昆虫を模した疑似餌のこと。驚いたのは、その毛鉤を自分で作れることだった。
「自分で巻いたフライに魚が食いついたら、めちゃくちゃうれしいんだよ」
A-sukeさんはそう言いながら、慣れた手つきで毛鉤を巻いていく。魚が何を食べているのかを考えて、自分で小さな“虫”を作り、それを川に流す。そして魚が食べてくれる。
まだ一匹も釣っていないのに、この時点でフライフィッシングが少し面白くなってきた!
今回は「エルクヘアカディス」という種類の毛鉤を巻いた。水生昆虫のトビケラ(カディス)を模した、よく浮いてよく釣れると言われる定番のドライフライだそう。
材料は
・フライフック
・スレッド(材料を巻き留める専用の糸)
・ボディー(虫の質感を再現する繊維材)
・ハックル(足を再現する材料)
・ウイング(羽を再現する材料)
※色んなフライがあるので気になった方は調べてみてください!

見本として先にA-sukeさんが毛鉤を巻いていく。普段から自分で毛鉤を巻いてるそうで、さすが素早い手つき。あっという間に完成し、一連の流れを見るとなんとなく巻けそうな気がしてきた。
先生に続いて生徒たちも巻き始めていく。順調に始まったかと思ったら、糸を巻く力加減から苦戦……。

難しい⋯⋯。苦戦しているうちに順番がわからなくなってくる。
A-suke先生の見本を再確認し、見習いながら丁寧に作っていく。先生のハサミ捌きは、まるで美容師さながら。



ようやく完成!!初めて自分で巻いた毛鉤……うれしい!!!!
喜びに浸るのはほどほどにして、巻き方を覚えるためにも出発ギリギリまで毛鉤を作り続けた。

毛鉤を3つ作ったところで出発時間。荷物をまとめていざ出発!
移動中の車内でも、話題はずっと釣り。渓流釣りにはどんな種類があるのか。フライフィッシングはどうやって生まれたのか。魚は川のどこにいるのか。季節や天気によって、どう狙い方が変わるのか。
A-sukeさんの話を聞いていると、フライフィッシングはただ魚を釣るだけの遊びではないことが少しずつ分かってくる。
「川を見ると、だんだん魚がいそうな場所が分かるようになるんだよ」
そんな話を聞いているうちに、それまでただの川にしか見えていなかった景色が、少し違って見えてきた。
話をしていたらあっという間に市営芦安駐車場に到着。ここから相乗りタクシーに乗り込む。タクシーに揺られること約50分、広河原山荘に到着。(山道に揺られて、車酔いに……)チェックインを済ませたら、吊り橋を渡ってキャンプ場へ。



橋を渡るときもA-sukeさんが川を指さしながら「イワナとかはああいうところにいるんだよ」と、さっそくキャスティングのポイントやコツを教えてくれる。たしかに橋の上から見ると、水流が良く見えるのでわかりやすい!
はじめてのフライフィッシング!初日は・・・
キャンプ場についたらZENN DOME SHELTERを設営。当初はそのあとに夕飯準備の予定だったけど、まだまだ明るいので練習も含めて釣ることに。
広河原山荘で漁券を購入し、いざ釣りへ!……の前に、まずは準備から。フライロッドを触るのも初めてなので、道具の使い方から教えてもらいます。

次は竿を振る、キャスティングの指導。「竿は思いっきり振るもの」だとイメージしていたけど、実は「腕を12時から10時の方向に振るだけ」でいいのだそう。
むしろ振りすぎは、後ろの地面にフライを当てたり、木の枝に引っ掛けてしまうので注意が必要、とのこと。

力任せに振りそうだったけど、何回か振っているうちにコツが掴めて、先生にもOKをいただけたのでさっそく川に向かってキャスティング!
セイッ!

見た目だけは一丁前。初めてなんですけどね。
ひたすらキャスティングの練習をしていたら、なんとA-sukeさんがもう釣っている!!!

釣れていたのはイワナ。美しく立派です。

う、うらやましい⋯⋯自分も早く釣りたい!
横で釣れているのを見てしまうと、期待と焦る気持ちが生まれてしまう。
狙うポイントを変えながらキャスティングしていると、フライに魚が食らいついた!急いで竿を引いて合わせ(フッキング)をしようとするも、タイミングが遅く……初めて掛かったけど、逃してしまった。

うわあああ!!!!悔しい!!!!
悔しすぎてこの後ネチネチ独り言を言い続けました。でも、釣れそうだった!という感覚を味わったことでアドレナリンがドバドバ出て、釣りたい気持ちが抑えられない。そうか、これが釣りにハマる理由か……!もっとやりたいところで今日はタイムアップ。大人しくテント場に戻って夕飯の準備に取り掛かります。夕飯はA-sukeさんのキャンプ飯。これもお楽しみのひとつ!まずはBASE CAMP 15周年の特別ビールで乾杯。


河原でビール、これは一番大事かも。乾杯をして調理に取り掛かる。私は炊飯担当で、トレイルポットS1200Pを使ってお米を炊いた。(うまく炊けてちょっとうれしい)
A-sukeさんはメインディッシュと副菜を。いい匂いとおいしそうなビジュアル、何ができるんだろうかと待ち遠しい!!


そうして出来上がったのはカレー、タンドリーチキン、マリネ。なんと豪華なキャンプ飯!!味はお店レベルで、1日を締めくくるには最高のディナーだった。さすが料理もできるA-sukeさん。そのお味が気になる方はぜひ水道橋のBASE CAMPへ。

この夜はごはんを食べながらフライフィッシング話に華が咲く。お酒も入って、たいそう盛り上がった。

写真は手で上手いキャスティングを表現するA-sukeさん。
2度目のチャレンジ。魚は釣れるのか?!
翌朝。今日こそ釣りたい!!という気持ちを抑えて、まずは広河原山荘で当日分の漁券を購入。そしていざ川へ!昨日A-sukeさんから教えてもらったことを思い出しながらキャスティング。形だけは様になっている。形だけは……

5回ほどキャスティングしたが反応はないので、ポイントを変えて上流に移動。川魚は警戒心が強いので、同じところに何度も投げても反応しなければ釣れない。だからポイントを変えながら魚にアプローチをかけていくのが必要なのだそう。

少しずつ上流に向けて歩き続ける途中、水深が深くて川の流れが穏やかになるポイントを発見。そこを狙おうとしたとき、水面に魚が跳ねている(ライズ)のが見えた。
ここだ!食い気のある魚がいる!!
魚が跳ねたところの少し上から、フライが流れるようにキャスティングを繰り返す。同じフライを投げ続けてもバレてしまっているかもしれないので、フライチェンジしてまたキャスティング。

魚はいるのに、なかなか掛からない。A-sukeさんからアドバイスをもらいつつ、一つずつ可能性を試していく。
フライチェンジしている間も、こちらを挑発するかのように何度も魚がライズしている。悔しい!!!何度も繰り返したけど、反応してくれず諦めかけていたその瞬間⋯⋯
魚が食らいついた!
すぐさま合わせると、ロッドが強くしなる。力強い引きに興奮するも、A-sukeさんの「竿を立てて!ラインを手繰って!」というアドバイスに従い、冷静に少しずつ獲物を近づけていく。
そして、ついに釣れた……!

釣れたのはイワナ。
陽の光を浴びたその姿は、きらきらと鮮やかに輝いていた。水の中で泳いでいたときとはまた違って、手元で見ると模様や色まで本当に美しい。
昨日は毛鉤を巻くところから始まり、何度も投げ直して、ようやく出会えた一匹。
「本当に自分が釣ったのか……!」
うれしいという気持ちはもちろんあったけれど、南アルプスの川で生きている魚をこうして目の前で見ることに、不思議な感動があった。さっきまで水の中にいた命を見せてもらっている。そう思うと、とても神聖なものに見えた。

フライフィッシングは「キャッチアンドリリース」が基本なので、姿を楽しませてもらったら川に逃した。


釣れるまでサポートしてくださったA-sukeさんとグータッチ!その後は残り時間までは、おのおの楽しみながらキャスティングをした。

今回やってみて分かったのは、フライフィッシングは「魚を釣る」だけの遊びではないということだった。自分で毛鉤を巻く。川の流れを見る。魚がどこにいるか考える。どう流せば食べてくれるのか試してみる。
A-sukeさんに教えてもらいながら川を歩いていると、最初はどこも同じに見えていた景色が、少しずつ違って見えるようになった。そして、自分で考えて投げたフライに魚が出た瞬間の興奮。これは、たしかにハマる⋯⋯。
今回、釣り道具一式は借りたが、ウェアやバッグは普段登山で使っているもので十分楽しめた。思っていたよりも、フライフィッシングへの入口はずっと近かった。
次は登山やバイクパッキングとフライフィッシングを組み合わせて遊びたいなぁ……と、今から来年に向けた妄想が広がるばかりだ。(ちなみに同行した社長もしっかり釣りにハマり、翌週も釣りに出かけていた)

今回のギア


メインのバックパックはZENN35、サブにはRUSH 11Rを使用。トレランパックのRUSHだが、実は移動の多い渓流釣りでも大活躍。

A-sukeさんはZENNバックパックのサブポケットを行動中にも使用していた。これにウェストバックを組み合わせたら十分なのだそう。


テントはZENN DOME SHELTERをセレクト。広い前室に釣りで濡れたギアを置いておけるのが便利だった。