MAGAZINE
Navi and Camp 2026レポート
火を起こせ、荷物を詰めろ!話はそれからだ
想像してほしい。八ヶ岳の麓で、大人たちが一斉に火起こしをはじめる。かと思えば、サッカー場にずらりと横一列で並び、「よーいドン!」の合図でみんな慌ただしく荷物をパッキングしていく……。
なんだこの光景は!世界中どこを探しても、こんなヘンテコな競技はないと思う。火起こしから湯沸かしまでのタイムを争う「チャッカアンドゴー」や、テントの撤収から荷物をつめるまでを競う「パックアンドゴー」。これらは、ナビキャンだけの遊びなんです。
……って、いきなりクライマックスを見せちゃいましたね。失礼。これが一体なんのイベントなのか、最初からお話しさせてください。


その前に、ナビキャンって何?
いきなり競技の話をしちゃいましたが、初めての人のためにちょっとだけ自己紹介を。ナビキャンこと「Navi & Camp」は、地図を片手に山を巡るナビゲーションスポーツと、キャンプを掛け合わせたパーゴワークスのファンイベントです。初夏の八ヶ岳山麓に、気の合う相棒と2人1組で集合。昼は競技でめいっぱい遊んで学び、夜は焚き火を囲んで笑う2日間。初心者からベテランまで、誰でも主役になれます。
さて、前置きはこのくらいで、本編いきましょう!
4回目の八ヶ岳
このナビキャンも早いものでもう4回目。(パイロット版を入れると、実は6回目!)
2026年5月30日、八ヶ岳の南麓にある富士見リゾートを会場に50チーム100人の参加者が集まってくれました。最高の天気のなか、いつもの常連さんも半数近くを占める初参加の人達も続々と受付。


最初のコンテンツは地図読み講習。じつはこのイベントのテーマは「学びと遊び」なのだ。まずはオリエンテーリング遊びの前の「学び」の時間をオリエンテーリングクラブ トータスの面々に担当してもらう。

そうそう、ここでトータスの紹介を。彼らは八ヶ岳山麓を中心に活動しているオリエンテーリングクラブ。設立はなんと今年で50周年!多くのエリートを輩出してきた名門クラブを率いる代表の国沢さんは日本のオリエンテーリングを支える立役者の1人。そんな彼とOMM本栖湖大会のときに意気投合してはじまったのがナビキャンなのだ!それもあってオリエンテーリング&ロゲイニングの地図製作と競技運営を彼らにお願いしているというわけ。しかも一緒にフィールドで地図読み講習を受けられるなんて、じつは最高に贅沢なコンテンツなのですよ!10月には50周年記念のオリエンテーリング大会を本栖湖で開催予定なので、ご興味ある人はぜひ!


オリエンテーリングの地図は1/10000で、一般的な山地図よりも高精細。等高線も小径の記述も細かくて正確。ヤブや植生も表現されていてとにかく情報量が多いのが特徴。今回、地図製作をしてくれたのは村田さん。オリエンテーリングマップの製作を専門にした「村田ナビゲーションスポーツ研究所」を経営するプロなのだ。トータスと村田さんが事前に何度も下見&試走して完成した地図は、本当に美しくて感動できるレベル!

そんな地図を見ながら、オリエンテーリング経験者は本気モードで森を駆け巡り、初心者チームはドキドキしながら森をさまよう。




もはやナビキャン名物となった「移動ポイント」も忘れてはいけない。地図に載っておらず、森の中で見つけたら超ラッキー。初心者でも高得点をとるチャンスなのだ!動画を見てもらえればその興奮が伝わることだろう。
オリエンテーリングは制限時間があるので、みんな同じ時間帯にゴール!

参加者はテントを張ったり食事をしたり、つかの間のリラックスタイム。今年はゴールラインの延長にエースケBARを配置したので、なんとゴール直後にビール行列ができた!
その頃僕らは…大忙し!ボランティアスタッフにも手伝ってもらい、会場設営やらブースの開店準備で大わらわ。




今年もやります!パーゴ塾
午後2時。「パーゴ塾」のはじまりです。これは3つのブースを使ってフェス形式で参加者が自由に選べるコンテンツ。今年は5つのコンテンツをご用意。

まず私が担当するのは「パッキング講座」。パッキングの理論をパネルをつかってわかりやすく説明。後半は透明なバックパックを使い、実践的パッキング方法をお披露目。みなさん喰い付くように聞いてくれてマジ嬉しかったです!

そして「焚き火講習」 当初の予定では20組くらいのつもりが40組以上となり、急遽場所を変更。ファイヤースターターを使った着火方法にみんな悪戦苦闘しながらも楽しんでくれました。

他にもトータスによる「地図読み講習」と、元消防士ケニーによる「ファーストエイド講習」があり、アウトドアの基本をより深く学びたいという人達が受講してくれて大いに盛り上がりました。


そして今年はじめて行った「MYOG体験」。メーカーとして物作りの楽しさを体験してもらいたい!という想いが通じたのか、参加者みんな必死にミシンと格闘してオリジナルのポーチを作り上げてくれました!


お待たせしました!チャッカアンドゴー
怒涛の「パーゴ塾」を終えて、ひと息つく間もなく2つ目の競技「チャッカアンドゴー」に突入。なにそれ?えっと、説明が必要ですね。簡単に言えば「火起こしから湯沸かしまでの時間を競う」という、おそらく世界で唯一の競技なんです。どんなに地図が読めても、どんなに足が速くても、これが出来なければナビキャンでは勝てません。逆にキャンパーにとってはポイントを稼ぐ絶好のチャンスでもあります。

それにしても50組100人が同時に焚き火する光景はいつも壮観です。お湯が沸いたら審査員を呼んで温度計が90℃になったら合格。これ、去年までの95℃ルールを改定して計測アプリまで開発(!)安全に配慮して薪の数も限定するなど、毎年こまかくレギュレーション変更しているのです。
来年は焚き火台の間隔を1800mmから2400mmに拡大したいな〜と思っています。競技のほうは初心者チームが2位になったりと、あちこちでドラマが見られて大騒ぎ。興奮冷めやらぬまま料理タイムに突入!


さてさてここで「隣の晩ごはん」のはじまり!MC&審査員を務めるのは水道橋にある「BASE CAMP」オーナーのエースケさん。

みんなそれぞれの食材で料理をするなか、ダントツですごい料理をしていたのはこの二組。

この日のために?台湾に渡り飲茶を修行してきたSUNOCOさん!なんとTRAILPOT専用の蒸し器まで自作するという手の込みよう。
贅沢なお肉を自家製のソースで丁寧にステーキしていた原始人チーム。まわりのみんなにもおすそ分け。
焚き火を囲んで「ほろ酔いデザイナーズトーク」
そんな盛り上がりのなか、恒例のキャンプファイヤーもスタート。着火式のサプライズゲストはRUSHムービーでもお馴染みの佃直樹くんとパートナーの遥菜さんと。今年めでたくゴールインした2人を盛大に祝福したのでした。

いやあ、楽しい、しかし忙しいイベントだこと!
本日最後のコンテンツは私サイトウテツとエースケによる「焚き火を囲んでデザイントーク」。プロダクトデザイナーとしての半生を振り返りながらパーゴワークスのデザイン手法や苦労話まで、熱く楽しくトークさせてもらいました。みんな熱心に聞いてくれて本当に嬉しかったです。エースケさんもありがとう。


無事に初日を終えて、みんな焚き火をしたり、バーで話し込んだりと、それぞれの夜が更けていきました。

2日目、ラジオ体操で爽やかにスタート

「ラジオ体操だいいちっ 腕を前から上にあげて、大きく背伸びの運動からっ」ナビキャン2日目は恒例のラジオ体操からはじまる。みんな音楽に合わせて自然に四肢が動いてしまう姿がほんとういに面白くもあり、気持ちいい。


一斉にパッキング開始!
「みんな〜!テント内は片付けちゃだめですよ〜」「シュラフ畳まないでね〜」 スタッフの声があちこちで響く。ん?なんだこの状況??
そう、2日目最初の競技「パックアンドゴー」のはじまりです。パーゴのブランド名を由来とするこの競技、テント内の荷物を誰が一番早くパッキングできるか?を競うという世界でも珍しい競技。スピードもさることながら、丁寧さも大事。焦ってテキトーに詰め込んでしまうと、この後に続く5時間のロゲイニングで痛い目に遭うのだ。


100人の参加者が大騒ぎしながらパッキング!こんなハチャメチャでいいの?いいんです。年に一度の遊びですから!パッキングに慣れないチームはスタッフが「神の手」を差し出すシーンも。最後にサイトウがパッキング状態を確認してから次の競技ロゲイニングに送り出します。

クライマックスのロゲイニング
ナビキャン最後の競技はロゲイニング。初日の地図読み講習とオリエンテーリング競技で基本スキルと楽しさを知ってもらったうえで、今日はバックパックを背負って山と森、さらには街までさまよってもらいます。この完璧なプログラム構成と競技設定は過去にトータスチームと何度も見直しをしてきた自信作。八ヶ岳南麓の気持ちいい景色を体いっぱいに感じてもらおう。地図読みの楽しさを味わってもらおう。という気持ちで作り上げたクライマックスなのです。




午後1時前。制限時間に遅れまいとみんなが続々とゴール。
「おかえりー!」「おつかれ〜!」「キツかった〜」「たのしかった〜!」そんな言葉が飛び交って、会場全体が笑顔にあふれてる。トレランと違って同じ時間帯にゴールするので会場の一体感がすばらしい。ナビキャンで一番さわやかな時間帯。みなさんおつかれさまでした!




フィナーレは表彰式!優勝は誰の手に…?
2日間の締めくくりは表彰式!さて、優勝はどのチームが勝ち取ったのか!

今回、優勝したのはほたるんるんチーム。総合得点は1069点!オリエンテーリング、ロゲイニング両方で1位という圧倒的な強さを見せてくれました。2位は大学生コンビの未知の足跡:破チーム。大学の探検部に所属する学生コンビで、昨年に引き続き2年連続で2位を獲得!そして3位は常連の原始人チーム。年齢もバックボーンも違う人達が同じ時間を楽しみ、競い合い、笑い合うというナビキャンのコンセプトを体現するような競技結果となりました。


最後に開催したじゃんけん大会も大盛況!豪華賞品をかけた熾烈な戦いが繰り広げられました。じゃんけんの相手となったのはパーゴワークスのアンバサダーたちです!



今年も大盛り上がりで幕を閉じたナビキャン。参加してくれたみなさん、多くの出会いと笑顔をありがとう!来年もまた一緒に遊びましょう〜!
P.S. こんな破天荒なイベントにいつもご協力いただいているオリエンテーリングクラブトータスとボラスタッフのみなさんにこの場をお借りして感謝申し上げます。そして来年も一緒に盛り上げましょう!
